今日以降の診療体制に変更があります。詳細は、診療体制でご確認ください。
【重要】受診には原則として診療情報提供書(紹介状)が必要です
(公費、妊娠・ご出産、自費診療など一部を除く)
一般外来での公費による受診、妊娠・ご出産のための受診、自費診療など一部の例外を除き、原則として診療情報提供書(紹介状)が必要です。
診療情報提供書(紹介状)がない方は、下記のボタンから診療所の検索が可能です。本件についての詳細は、「地域医療支援病院について」をご覧ください。
かねてより非常勤体制でした乳腺外科について、2024年9月より乳腺外科指導医・専門医の柏葉匡寛医師が乳腺外科センター長に就任し常勤体制となりました。
外来・検診・手術・薬物療法や退院後のフォローまで、一貫した診療システムで患者さんをサポートして参ります。
乳房の役割と乳がんの疫学
女性の乳房の役割は①母乳を作り②授乳しやすい形であることで、乳房は母乳を作りだす乳腺組織と線維、脂肪組織などからなどで構成され、他の臓器同様に血管やリンパ管、神経が張りめぐらされています。
乳がんは、この乳腺に発生するがんで、女性がかかるがんの中で最も多く、壮年期女性のがん死亡で1番多いものです1)。近年、日本人女性の乳がん発症率は急速に増加しており、10年ほど前までは「日本人女性の生涯で20人に1人程度が乳がんになります」という認識でしたが、現在では9人に1人、年間10万人弱が発症する非常に身近な疾患となりました。検診を受けるがんとして知られている胃がんや肺がんに比較しても2倍強で発症することを知ると脅威と感じられるのではないでしょうか?
さらに他のがんがいわゆるがん年齢と呼ばれる50歳以降から経年的に増加するのに対し、乳がん発症は30歳代から徐々に増加してくるのが特徴的で、社会的・家庭的にも活動性の高い時期に発症します。女性が活躍していく社会にとって、乳がんの新規発症の抑制、乳がん患者さんの社会復帰は大きな課題といえるでしょう。
乳がんの原因
細菌やウイルス感染が大きな原因となっている胃がんや子宮頸がん、肝臓がんと違って、乳がんの直接的な原因は未だ解っていません。しかし初潮が早い、閉経が遅い、初産年齢が遅いまたは高齢で未産、など、女性ホルモン(エストロゲン)にさらされる期間が長いことが乳がんにかかりやすい条件とされます。また、定期的な運動をしない非活動性や肥満なども関与し、特に閉経後の女性では脂肪組織でエストロゲンが合成されるからではないかと考えられています。もともと欧米に多かった乳がんが日本で増えているのは、女性の社会進出などのライフスタイルや食生活の欧米化が影響しているでしょう。
乳腺外科について
乳がん検診と乳房良性疾患のフォロー
ご自分でしこりを見つけた・乳房に症状のある方、あるいは検診において要精査となった方(2次精査)をより専門的に検査し乳がんがないか調べ、その後も一定期間マンモグラフィと乳腺超音波、ときにMRI検査等で追跡します。現在マンモグラフィと乳腺超音波の機器が非常に発達し、また研修参加や日々の研鑽により医師・技師の診断レベルも向上しているため非常に小さな病変の発見が可能となっています。
早期に見つければ死亡率が低下するがん(=検診受診が推奨されるがん)の代表が乳がんです。さらに病変が小さければ、より体に優しく術後の乳房のカタチが綺麗な「乳房温存手術」で病変を取り除くことができますし、出来れば受けたくない抗がん剤治療も不要になる可能性が高まります。
乳がん治療
当院乳腺外科では専門医が乳がんを短期間で診断し、整容性(術後の乳房の形が良い状態)を維持しつつ完全な切除を行います。担当医は手術経験数が非常に豊富で、さらに近年注目されている温存術であるSuture Scaffold Technique(スキャッフォールド法)にも習熟しておりますので、目立たない創から美しい乳房を温存することが可能になっています。
また再発を抑えるため腫瘍の性格に合った抗がん剤やホルモン剤・分子標的薬を用いた適切な個別化治療を実践しております。
残念ながら転移再発がある場合にも出来るだけ長く、生活の質を維持しながらその方らしく生活して頂く薬物療法が行われます。
全ての治療にあたっては医師・看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー等多職種から構成されるチーム医療で対応し、副作用や生活の質の低下を出来るだけ避ける様に、また精神的不安には全員が心で寄り添い治療の完遂を目指します。
予防医学センターとの連携
当院には乳がん検診を含めた人間ドックを行う予防医学センターがありますので、検診で要精査とすべき所見を認めた場合は乳腺外科外来に2次精査のため直接連絡を入れることが可能です。これにより、検査結果表が送付されてくるまでの待ち時間と、乳腺外科外来を予約する手間、予約日までの待ち時間が省略でき、画像・異常所見も電子カルテ上で共有できますので安心です。また精査にて異常がない場合でも、乳腺外科外来あるいは予防医学センターでの検診の継続を選んで頂けますので、安心して質の高い乳がん検診の継続が可能となっております。
形成外科との連携
当院には乳房再建を行う形成外科医が常勤しております。担当医も多くの再建手術に関わってきましたので、多発や広がりが大きいため全摘術で失った乳房を同時・2期的に、ご希望で乳輪、乳頭も後日再建することも可能です。生存期間が向上した今こそ、診断治療後どう生活されるかが重要な時代となりました。患者様の希望に沿って複数の科で集学的治療ができるのが当院の特長となります。専門的知識を持った看護師が常勤しておりますので、治療のメリット・デメリット、精神的なアドバイスも可能ですのでどうぞご相談下さい。
他科・他院との連携
乳がんの発症年齢は徐々に高齢化しており、それに伴い肥満、高血圧や糖尿病等の併存症をお持ちの方が増えております。乳がん周術期治療を安全に完遂し再発を予防するため、また乳がん治療の高度化(抗体結合薬や免疫チェックポイント阻害剤含む)に伴い今まで経験しなかった合併症や副作用を安全に管理するため、そして術後も乳がんを乗り越えお元気で生活していただくため、他科の先生方、専門家の知識と能力をお借りしながら集学的医療・チーム医療でサポートさせていただきます。 沖縄では多い乳腺専門クリニックの先生方、ゲノム医療やBRCA1/2に異常をもつ遺伝性乳がん卵巣がん家系の患者様への予防手術等高度な医療を実践するため大学病院・がん診療連携拠点病院の先生方とも連携することで、医療圏の患者様に世界的な標準治療を安全かつ高いレベルで完遂できる様努めてまいります。
乳腺外科外来は女性専用待合をご用意しプライバシーに配慮した設計となっております。検査着で共有スペースに出る必要がないように、更衣室・マンモグラフィ室・エコー室・お手洗いはすべて専用待合エリアにご用意しております。万一、入院による治療が必要となった場合も、女性用病棟がありますのでどうぞご安心下さい。
診療体制
受付時間
※曜日や担当医師により異なる場合がございます。必ず当日の診療体制を下表でご確認下さい。
【午前】8:00~11:00
【午後】12:00~16:00
当院は急性期病院のため、緊急度の高い患者さんの診療・治療を優先します。
その際は外来の待ち時間が非常に長くなる場合や臨時休診になる場合があります。
皆様のご理解とご協力をお願いします。
11/4 (月) | 11/5 (火) | 11/6 (水) | 11/7 (木) | 11/8 (金) | 11/9 (土) |
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午前 | 柏葉 匡寛(予約のみ) | |||||
午後 | 柏葉 匡寛(新患制限あり) | 第1週 第1週 | ||||
備考 |
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