4つの対策で感染リスクを「ゼロ」に「近づける」

医療機関では様々な感染症拡大防止対策を実施しています。かりゆし会では、病院、クリニックなど医療機関のほか、住宅型有料老人ホーム、デイサービス、訪問看護、訪問介護、保育園など地域の皆様と密接にかかわるサービスを行っていますので、様々な年代や立場の方と非常に多くの接点があります。どの施設でも感染症拡大予防策が非常に重要であり、患者さんやご利用の皆様にご協力をいただくと同時に、かりゆし会では「職員がうつらない、うつさない」ことが、患者さんや施設利用者の皆様に感染を広げないために最も有効な手段と考えています。

一方で、目に見えない細菌やウイルスを原因とした感染症は、対策を行っても感染のリスクがゼロになるわけではありません。複数の対策を重ねて講じることで、リスクをより「ゼロに近づける」ことが重要となります。

図をご覧ください。4つの対策が書かれていて、その中心に人が集まっています。この図のように、複数の対策が施されている中心部分がより安全で感染しづらく、もし感染が発生しても広がりにくい環境といえます。

かりゆし会の各施設では、万一、職員や患者さんに散発的に陽性者が発生した場合も、適切に対応することで感染拡大を防止できるように努めています

それぞれの対策の詳細についてハートライフ病院を例に、新型コロナウイルス感染症に対してどのような対策を行っているかをご紹介します。

かりゆし会の感染症拡大防止対策

  1. 感染しにくい環境づくり
  2. 自分がうつらない、自分からうつさない
  3. 疑わしい時はすぐに対処

ご家庭や職場でもできる実践編

ニュースなどでも繰り返し言われている、3密回避や外出自粛、こまめな消毒。この対策ももちろん重要ですが、もう少しプラスアルファの対策をやってみませんか?

  1. 3密(密集・密接・密閉)を避ける
  2. 不要・不急の外出や人との接触を避ける
  3. 手指衛生の徹底(こまめな手洗いと消毒)
  4. マスクを正しい方法で常時着用(口と鼻をしっかりと覆って、できるだけ隙間を作らない。着用中は表面に触れず、触れたらすぐに手を洗う)
  5. 目・鼻・口などにむやみに触れない(手についた細菌やウイルスが感染の原因になります)
  6. 飲食時などマスクを外した時は会話しない(お互いにマスクなしで会話すると濃厚接触になります)
  7. 対面で長時間の会話をしない(距離をとる、真正面で向かい合わない)

ご家庭や職場でもできる実践編

顔をさわらない編

人は無意識のうちに自分の顔をよく触ります。米国国立衛生研究所の調査では、目や鼻は1時間当たり3回、口は4回ほど触っているそうです。

手は様々なものに触れて、細菌やウイルスが付着する可能性が非常に高くなります。汚染された手で粘膜部分に触れると、感染症を引き起こす原因になってしまいます。

自身がつけているマスクを触って、そのあと目をこすって….。マスク表面から感染症が起こる可能性もゼロではありません。外出中はもちろん、手洗い・消毒ができないシーンでは意識して顔を触らないようにしましょう。

(参考文献)
Yen Lee Angela Kwok, Jan Gralton, Mary-Louise McLaws. Face touching: A frequent habit that has implications for hand hygiene. Am J Infect Control.2015 Feb 1; 43(2):112-114(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7115329/
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html

手洗い・アルコール消毒編

アルコール消毒も大切ですが、消毒できないときや目に見える汚れがある場合は正しい手洗いが重要です。
正しい手洗いを実践することは、新型コロナウイルス感染症以外の感染症でも有効です。ぜひ、動画や下記サイトで正しい手洗いをチェックしてみてください。

正しい手洗い(動画/出典:政府インターネットテレビ)

アルコール消毒をする際は効果を最大限発揮するために手洗いと同じ要領で5秒以上かけて刷り込みましょう。

SARAYA 出来ていますか?せいけつ手洗い 

https://family.saraya.com/tearai/index.html [外部サイト]

マスク編

マスクは隙間ができないように正しく着用する必要があります。また、着用中や着用後のマスクは、細菌やウイルスに汚染されているため、扱い方に注意が必要です。
正しくマスクを着用することは、新型コロナウイルス感染症以外の感染症でも有効です。ぜひ、動画で正しい着用方法をチェックしてみてください。

あなたが健常でも、マスクの外側の表面は周囲の雑菌やウイルスが呼吸とともに付着する可能性があります
また、何らかの症状がある場合は、内側も雑菌やウイルスが付着している可能性があります。
もし、マスクに触れたら、すぐに手を洗うか消毒しましょう。
外すときは、ゴムひもの部分をつかんで、マスク部分には触れないようにしてください。

正しいマスクのつけ方(動画/出典:政府インターネットテレビ)