腸内フローラを整えよう

腸内フローラを整えよう

文:保健師 桃原 勝美(とうばる かつみ)

「腸内フローラ」という言葉を耳にするようになりましたが、体にどのような影響を与えているかご存知ですか。腸の中には、善玉(有用)菌・悪玉(有害)菌をはじめとする様々な細菌が生息しています。その腸内細菌が、種類ごとに並んでいる様子が、お花畑のように見える事から「フローラ」と呼ばれています。この腸内細菌が腸の状態だけではなく、私達の健康状態に密接に関係している事が研究で解明されています。

主な腸内細菌の役割

食べ物の消化・吸収・排便促進
●免疫機能を高め、感染を予防する
●腸内の働きを整え、便秘や下痢を予防する
 腸内細菌のバランスが乱れると、腸に関わる病気だけでなく、肥満や糖尿病など、生活習慣病や全身の病気と関わることが、最近の研究で明らかになってきました。(上図1)
 腸内細菌が腸内を正常に保つ事で、有害な菌の増殖を抑制したり、肥満予防や腸の炎症予防、免疫機能の調整など、様々な健康効果があるといわれています。日頃から腸内細菌のバランスを整え、良い腸内環境を保つ事で、病気の予防につながります。

良い腸内環境を保つには

●食物繊維を多く摂取する:食物繊維は善玉菌の餌となり、腸内の善玉菌を増やします。
●発酵食品を摂取する:味噌、納豆、ヨーグルト等を毎日摂取し、善玉菌を腸に届ける。
●動物性脂肪、塩分、アルコールの摂り過ぎに注意する:悪玉菌を増やさない。

お勧め食品の摂り方

ビフィズス菌など腸内善玉菌を増やすヨーグルトは、各製品によって含まれる菌や種類が異なります。まず、1つの製品を食べ続けてみて、約2週間経っても体調や便通の改善が見られない場合は、他の製品に変えてみる事をお勧めします。毎日取り続けて効果を実感できたものが、あなたの腸内環境にあったヨーグルトといえます。腸内改善食品を一定期間摂り、自分自身にあった食事生活で良い腸内環境を保ちましょう。

オプション検査として「腸内フローラ検査」

当予防医学センターでは、人間ドック時のオプション検査として「腸内フローラ検査」が受けられます。この検査は、腸内細菌のバランス状況が詳しく分かり、あなたに合った腸内環境改善についてのアドバイスもあります。便を採取し、検査キットをポストへ投函する簡単な検査です。検査については、当予防医学センターまで、お気軽にお問い合わせください。

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