乳がん看護認定看護師が2名誕生しました！

文責　看護部長　安谷屋　佳子（あだにや　けいこ）

　厚生労働省の統計によると、2020年度における全国のがん患者を部位別に見ると、女性では乳がんが最も多く年々増加傾向にあります。医療の進歩に伴い高度な医療機器が導入され、最新の治療が提供されるようになるとともに、看護の分野でも専門性の高い看護師が求められるようになりました。その一つが「認定看護師」と呼ばれる専門資格を持つ看護師です。乳がん看護に関しては、2023年度まで沖縄県に乳がん看護認定看護師はわずか2名しかおらず、専門的な知識を持つ看護師の育成が求められていました。そんな中、2024年度に当院から新たに2名の乳がん看護認定看護師が誕生しました。今回は難関を突破し活躍している2名を紹介します。

東４・５階病棟：奥田　美奈子さん
　認定看護師を目指したきっかけは、乳がん手術後に乳房を失ったことへの喪失感に悩む患者さんを担当した経験でした。専門的な知識や技術を身につけ、患者さんの力になりたいと強く思ったのがきっかけです。
　がんを告知されたときのショックは計り知れません。私たち認定看護師は、さまざまな悩みを抱える患者さんに寄り添い、不安を軽減できるようサポートし、安心して治療を受けられるよう支援します。

外来：成田　明日香さん
　乳がん看護認定看護師を目指す決意をしたのは、患者さんからの「相談できて良かった」という言葉でした。化学療法による脱毛や、治療と仕事の両立への不安を抱える患者さんを支えるために、より専門的な知識を学びたいと考えました。
　乳がん診療では、告知後すぐに術式や治療法の選択が求められます。患者さんが納得して治療を受けられるよう根拠に基づいた情報を提供し、意思決定の支援を行いながら治療をサポートしていきます。