危険な動脈硬化

危険な動脈硬化

監修:保健師 呉屋 みなみ(ごや みなみ)

動脈硬化ってなに? 

動脈硬化は加齢とともに誰にでも起こり得ますが、生活習慣病やメタボ、喫煙などが重なることで、進行のスピードが加速してしまいます。動脈硬化は症状がなく、気が付いたころには、狭心症や脳梗塞など命にかかわる病気を引き起こしていることも少なくありません。手遅れにならないように危険を予測していくことが大切です。

動脈硬化の危険因子

危険因子をいくつ持っているか健診結果を確認してみましょう。左の項目でC以上はいくつありますか?数値がそこまで高くなくても、危険因子をいくつも重ねた状態が続くと、血管の中にプラーク(脂肪)を作り、血管の壁が厚くなっていきます。

〇 肥満[BMI、腹囲]
〇 血圧
〇 糖代謝[空腹時血糖、HbA1c] 
〇 脂質代謝[LDL、HDL、中性脂肪]
〇 尿酸
〇 喫煙

動脈硬化の状態を調べる検査

 当院予防医学センターで受けられる、動脈硬化の状態を確認できる検査(オプション検査)です。

検査項目検査方法何がわかる?
頸動脈
超音波検査
頸動脈に超音波(エコー)をあてて検査します。血管の中にこびりつき血液の流れを悪くしてしまうプラーク(脂肪)の有無、血管を詰まらせてしまう血栓(プラークが突然破裂してできる)の有無、動脈硬化によって厚くなってしまった血管壁などを調べることができます。
動脈硬化症検査(ABI)-血圧脈波両腕・両足首の4ヵ所の血圧を同時に測定します。末梢血管の硬さ(心臓から押し出された血液が手や足に届くまでの速度)や、血管がどの程度狭窄しているか(腕と足首の血圧の比)を調べることができます。
頭部MR検査(MRI・MRA)強い磁石と電磁波を使って体内の状態を断面像として描写します。脳の断面を見るMRIでは、脳腫瘍、脳出血、脳梗塞など、脳の状態を知ることができます。また、脳の血管の状態を見るMRAでは、血管のこぶ(脳動脈瘤)や血管が狭くなっているところを調べることができます。

動脈硬化を予防するには?

2019年に当院で頸動脈超音波検査を受けた方の3人中2人に動脈硬化が見つかっています。血管の老化でおこる動脈硬化ですが、生活改善や適切な治療で、進行を抑え、心疾患や脳血管疾患を予防することができます。生活習慣の先に動脈硬化があることを知り、生活習慣の見直しから始めましょう。当センターでは、健康相談を行っています。ドック受診の際は、お気軽にお声掛けください。

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