ハートライフ病院では、医療の質を示す臨床指標、Quality Indicator(QI)を公開しています。

※各項目にマウスを合わせるとデータラベルを表示することができます。

医療の質 一覧(2021年4月~2022年3月)

外来調査期間:2021年10月4・5日の2日間 回答者数:231名

当院の外来の「満足またはやや満足」の割合は92.4%と、全国平均値(83.8%)より高い状態を維持しています。昨年度と比較し、僅かではありますが、0.9%減少しました。新型コロナウイルス感染症の外来治療との併存や、院内における感染対策の厳格化で、待ち時間が延長したり、スペースが狭くなるなど総じて影響していたのだと思います。「とてもお世話になっています。ありがとうございます。」や「wifiがどこでも使えるのはありがたいです。待ち時間が気にならないです。」といったお褒めのお言葉を頂きました。その一方で、「今日は待ち時間が短かったのですがいつもだともう少し待つことがあるので、予約の時間帯で受診できるともっとよいと思います」といったご指摘も頂戴しました。

入院調査期間:2021年10月4~9日の6日間 回答者数:99名

当院の入院の「満足またはやや満足」の割合は96.8%と、全国平均値(90.4%)より高い状態を維持しています。昨年度と比較し、2.7%増加しました。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の入院治療も併存しており、厳格な感染対策や面会制限、入院延期などで、平時と比べて入院患者さんに多くの不便をおかけすることとなりました。「医師や看護師さんが話しやすく、とても感じがいい。」や「お世話になりました。少しの変化も気にかけて下さって安心しました。ありがとうございました。」といったお褒めの言葉も頂戴しました。その一方で「トイレはウォシュレット付の方が良いと思います。」といった施設・設備に関するご指摘も頂戴しました。
引き続き、皆様からいただいた貴重なご意見を病院内の全部署で共有し、より良い医療環境の提供・サービス向上に取り組んでまいります。今後ともご理解とご協力の程、どうぞよろしくお願い致します。 

このグラフは患者さんが入院中に、何らかの原因で転倒・転落した割合です。
患者さんが転倒・転落に至る原因は、療養環境(建物・部屋の構造など)によるものや、患者さんご本人の疾病・治療・手術の影響によるものなど、原因はさまざまです。グラフはすべての入院患者さんのうち、転倒・転落に至ったインシデント・アクシデント報告件数の割合を原因の別なく示したものです。単位はパーミル(‰)で、「1,000人あたり何人いたか」を示します。
当院の「入院患者の転倒・転落発生率」は2.3‰(1,000人あたり2.3人)と、全国平均値(2.7‰:1,000人あたり2.7人)より低い値でした。

一方で、このグラフは、転倒・転落した入院患者のうち、転倒・転落が原因で何らかの治療が必要となる「損傷レベル2以上」として報告が上がった件数を、同じく1,000人あたり何人いたか、という割合で示したものです。
当院の損傷レベル2以上の転倒・転落発生率は1.5‰(1,000人あたり1.5人)で、全国平均値(0.7‰:1,000人あたり0.7人)を超えていました。
この2つのグラフからは、「全国の他病院では転倒・転落が発生しても損傷レベル2以上に至らないようにフェイルセーフ面で安全策を実施している」、「当院では全国と比して、転倒転落が発生すると、治療を要する状態になりやすい」ことが示唆されます。
当院は、より病状の重い患者さんを扱う救急告示病院であることに加え、患者さんの高齢化(認知症の有病率の高さ)も相まって、転倒・転落に至ると、なんらかの治療を要する状態に至りやすいことを示唆しています。そのため、転倒・転落を防止するために、当院では医療安全管理室を中心として、下記の活動に継続的に取り組んでいます。
自立患者、認知機能低下・せん妄など事象発生時の患者状態を安全管理室として分析しています。その上で、部署の判断と照合し、要因と対策の適性話し合っています。
発生時間、排泄に関連しているかなど患者行動を分析しています。分析から、事前のトイレ誘導など転倒防止策について検討する場を部署と設けています。
看護部を中心に転倒、転落事象低減を目標に環境管理強化に取り組んでいます。
高齢化に伴い、履物選択指導を継続しています。高齢化に伴い事象レベルが高くなる傾向もあり、継続して転倒転落防止における教育を行なっていきます。
当院では、患者さんの転倒・転落を防止するために、転倒・転落が発生したらすぐに医療安全システム(インシデント・アクシデント報告システム)に報告入力し、原因を分析して改善する流れに力を入れています。今後もリスクアセスメントを推進して、転倒・転落に至らないための工夫を続けます。

※フェイルセーフとは「問題が発生しても、それに伴うリスクを最小限に留める対策」のことを指します。

近年、脳卒中患者における急性期リハビリテーションの有効性が明らかになっています。脳梗塞では、急性期治療を行いつつ、できるだけ早期にリハビリを開始することで、ADL(日常生活動作・活動)機能の早期回復や低下抑制につながることがわかっています。
当院の「脳梗塞における入院後早期リハビリ実施患者の割合」は、93.2%で、全国平均値より高い状態を維持しています。