ハートライフ病院では、医療の質を示す臨床指標、Quality Indicator(QI)を公開しています。
※各項目にマウスを合わせるとデータラベルを表示することができます。
医療の質 一覧(2023年4月~2024年3月)
外来調査期間:2023年11月6・7日の2日間 回答者数:213名
当院の外来の「満足またはやや満足」の割合は92.0%と、全国平均値(82.9%)より高い状態を維持しています。昨年度と比較し1.5%増加しました。2020年度以降減少しておりましたが、2023年度は増加しました。今後も頂いたご意見をもとに改善に努めます。「いつも落ち着いた気持ちで受診しています。」や「駐車場係の方々も良くしてくれてスムーズでした」といったお褒めのお言葉を頂きました。その一方で、「待ち時間が長いので減らして欲しい。」といった待ち時間の改善に関するご指摘も頂戴しました。
入院調査期間:2023年11月6~11日の6日間 回答者数:119名
当院の入院の「満足またはやや満足」の割合は95.8%と、全国平均値(89.4%)より高い状態を維持しています。昨年度と比較し、1.2%増加しました。「出産で大変なことたくさんありましたが、支えてもらい、とても感謝しています。」といったお褒めの言葉も頂戴しました。その一方で「家族との面会時間が短すぎる。」や「入院治療計画について、具体的なお話がもう少し聞きたかった。」といった改善のご指摘も頂戴しました。
引き続き、皆様からいただいた貴重なご意見を病院内の全部署で共有し、より良い医療環境の提供・サービス向上に取り組んでまいります。今後ともご理解とご協力の程、どうぞよろしくお願い致します。
患者さんが転倒・転落に至る原因は、療養環境(建物・部屋の構造など)によるものや、患者さんご本人の疾病・治療・手術の影響によるものなど原因はさまざまです。下記のグラフはすべての入院患者さんのうち、転倒・転落に至ったインシデント・アクシデント報告件数の割合を原因の別なく示したものです。単位はパーミル(‰)で、「1,000人あたり何人いたか」を示す見方をします。
当院の「入院患者の転倒・転落発生率」は2.3‰(1,000人あたり2.3人)と、全国平均値(2.8‰:1,000人あたり2.8人)より低かったものの、昨年度の1.8‰より0.5‰低下しました。
一方で、下記のグラフは、転倒・転落した入院患者のうち、転倒・転落が原因で何らかの治療が必要となる「損傷レベル2以上」として報告が上がった件数を、同じく1,000人あたり何人いたか、という割合で示したものです。
当院の損傷レベル2以上の転倒・転落発生率は0.4‰(1,000人あたり0.4人)で、全国平均値(0.8‰:1,000人あたり0.8人)より低く、昨年度の0.3‰より0.1‰低下しました。
一昨年度のQIプロジェクトの結果から、「全国の他病院では転倒・転落が発生しても損傷レベル2以上に至らないようにフェイルセーフ(「問題が発生しても、それに伴うリスクを最小限に留める対策」のことを指します)面で安全策を実施している」、「当院では全国と比して、転倒転落が発生すると、治療を要する状態になりやすい」ことが示唆されていました。
そのため、当院では医療安全管理室を中心に、各部門にリンクナースを配置するなどして、2023年度も下記の活動に継続的に取り組んでいます。
- 自立患者、認知機能低下・せん妄など事象発生時の患者状態を安全管理室として分析しています。その上で、部署の判断と照合し、要因と対策を話し合っています。
- 発生時間、排泄に関連しているかなど患者行動を分析しています。分析から、事前のトイレ誘導など転倒防止策について検討する場を部署と設けています。
- 看護部を中心に転倒、転落事象低減を目標に環境管理強化に取り組んでいます。
- 高齢化に伴い、履物選択指導を継続しています。高齢化に伴い事象レベルが高くなる傾向もあり、継続して転倒転落防止における教育を行なっていきます。
今回、転倒・転落発生率が継続的に改善したのは、こういった取り組みの成果だと考えており、今後も取り組みを継続します。
当院では、患者さんの転倒・転落を防止するために、転倒・転落を含め、インシデント・アクシデントが発生したらすぐに医療安全システム(インシデント・アクシデント報告システム)に報告入力し、原因を分析して改善する流れに力を入れています。
近年、脳卒中患者における急性期リハビリテーションの有効性が明らかになっています。脳梗塞では、急性期治療を行いつつ、できるだけ早期にリハビリを開始することで、ADL(日常生活動作・活動)機能の早期回復や低下抑制につながることがわかっています。
当院の「脳梗塞の診断で入院した患者への入院後早期リハビリ実施割合」は、91.8%で、全国平均値より高い状態を維持しています。