鼠径ヘルニアとは
鼠径ヘルニアとは鼠径部(足の付け根)から内臓、多くの場合は小腸(女性では卵巣や卵管)が飛び出し膨れた状態になる病気です。子どもに多く見られますが、40歳以上の男性の鼠径ヘルニアも少なくありません。男性だけでなく女性にも起こる病気です。
成人のヘルニア発症頻度
成人のヘルニア発症頻度は、45歳以上では0.7%、60歳以上では3~4%と推定されています。立った時や重たい荷物を持っておなかに力を入れた時などに、鼠径部が“ぷっくり”と膨らんでくると鼠径ヘルニアの可能性があります。最初はピンポン玉くらいだったものが、経過ともに大きくなり、こぶし大の大きさになることもあります。飛び出しているときに“違和感”や“軽い痛み・重い感じ”を感じる場合もありますが、手で押さえたり、横になると引っ込んでしまうのが特徴です。
日本では年間10万人以上、米国では約60万人が手術を受けています。高齢になるほど手術のリスクは高くなります。ヘルニアと診断されたら日常生活のQOL(Quality of Life)を維持するためにもできるだけ早い時期に治療を受けることが大切です。
鼠径部ヘルニアに対するダビンチ手術
当院では、鼠径部ヘルニアに対するダビンチ手術を2026年00月より実施しています。
ダビンチ手術では、執刀医がロボットを操作し、高精細な3D画像による視野や、多関節機能を備えた鉗子を活用することで、繊細な手術操作を支援します。ロボット支援下手術は、お腹に小さな孔をあけて行うため、身体への負担軽減を目指した治療法です。なお、患者さんの状態やヘルニアの種類によって適した治療法は異なるため、診察のうえで総合的に判断します。

対応可能な疾患
当センターでは以下の疾患に対してダビンチ手術を実施しています。
鼠径ヘルニア
外鼠径ヘルニア
乳幼児と成人に発症するヘルニアの多くが、外鼠径ヘルニアです。原因は、胎児期にあった腹膜鞘状突起(腹膜の出っ張った袋)が、生後も閉じずに残った場合に発症します。腹膜鞘状突起(ヘルニア嚢)は睾丸の血管や精管といっしょに内鼠径輪と呼ばれるお腹の部位から陰嚢に向って降りてきますが、成人の場合は内鼠径輪が広がり、子どものころから残っていた腹膜鞘状突起が徐々に大きな袋になって小腸が脱出してくるようになります。小腸が入りこんで、少しづつ大きくなりヘルニアの入り口で締め付けられると、腸管は腹腔内にもどらなくなり循環障害をきたして壊死に陥り、腸閉塞の状態になります。これを嵌頓といいますが、生命を脅かす危険があり緊急手術が必要な場合も少なくありません
乳幼児と成人に発症するヘルニアの多くが、外鼠径ヘルニアです。乳幼児の場合、原因は胎児期にあった腹膜鞘状突起(腹膜の出っ張った袋)が、生後も閉じずに残った場合に発症します。腹膜鞘状突起(ヘルニア嚢)は睾丸の血管や精管といっしょに内鼠径輪と呼ばれるお腹の部位から陰嚢に向って降りてきます。
一方、成人の場合は、子どものころから残っていた腹膜鞘状突起が原因となるケースに加え、加齢や筋力低下、肥満、重いものを持つ習慣、慢性の咳や便秘による腹圧の上昇などによって腹壁・腹腔が脆弱化し、内鼠径輪が徐々に広がることで発症するケースも少なくありません。こうして広がった隙間から小腸が脱出し、袋状に大きくなっていきます。
小腸が入りこんで少しずつ大きくなり、ヘルニアの入り口で締め付けられると、腸管は腹腔内にもどらなくなり循環障害をきたして壊死に陥り、腸閉塞の状態になります。これを嵌頓といいますが、生命を脅かす危険があり緊急手術が必要な場合も少なくありません。
内鼠径ヘルニア
加齢とともに腹壁の筋肉や組織が脆弱化(薄く弱くなること)してくると、内鼠径輪より内側のヘッセルバッハ三角とよばれる部位から腸が押し出され飛び出してくるタイプのヘルニアです。60歳以降の男性に多くみられるのが特徴です。
大腿ヘルニア
女性に多くみられるヘルニアで、とくに多産の高齢女性に多いのが特徴です。足へむかう大腿血管の内側から腸管がはみ出し、鼠径部のやや下の太ももの内側が膨らんできます。最も嵌頓をおこしやすいヘルニアです。同部位に激しい痛みを伴いやや硬いしこりをふれた場合は放置せずに緊急の治療が必要になります。
当院でのダビンチ手術をご希望される方へ

ハートライフ病院の受診には一部の例外を除き、原則として診療情報提供書(紹介状)が必要です。ご自身のかかりつけ医にご相談のうえ、診療情報提供書(紹介状)をご準備下さい。