ありんくりん Vol.14  2022年1月号

糖尿病とお口の関係と糖尿病合併症、そしてタバコと糖尿病

糖尿病とお口の関係

沖縄県糖尿病療養指導士 歯科衛生士 幸喜 奈緒子

歯周病とは

歯の表面についた歯垢(プラーク)によっておこる 歯周病は気が付かないうちに進行します。歯の周りの病気で、歯肉炎と歯周炎の総称です。歯垢は24 時間経過すると歯ブラシで落としにくくなります。

歯周病は気が付かないうちに進行します。

歯周病は糖尿病の合併症の一つです!

歯周病セルフチェック

  • 歯ぐきに赤く腫れた部分がある。
  • 口臭がなんとなく気になる。
  • 歯ぐきがやせてきたみたい。
  • 歯と歯の間にものがつまりやすい。
  • ときどき、歯が浮いたような感じがする。
  • 指でさわってみて、少しグラつく歯がある。
  • 歯ぐきから膿うみが出たことがある。
  • 歯をみがいたあと、歯ブラシに血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある。
  • 歯と歯の間の歯ぐきが、鋭角的な三角形ではなく、うっ血していてブヨブヨしている。

1つでも当てはまったら歯周病かもしれません‼

歯周病はそのままにしておいたらグラグラになって抜けてしまうこともあります。
糖尿病の症状に口喝があります口が乾いたらブクブクうがいと唾液腺マッサージをしましょう。

毎日の歯ブラシと定期的な歯科受診をしましょう

毎日のセルフケア

  • 自分に合った歯ブラシや歯間ブラシ糸ようじなどを使って隅々まで磨きましょう
  • 唾液腺マッサージなどを行って口腔機能を維持しましょう
  • 栄養バランスの良い食事を良く噛んで食べましょう

3か月~6か月に1回歯科医院でケアしましょう

  • 口腔内の状態に合わせて定期健診の期間は変わります
  • セルフケアでは落としきれない汚れを機械を使用してとしていきます
  • 虫歯の早期発見をします

自分に合った口腔ケアグッズやケア方法を指導してもらいましょう

糖尿病合併症と検査

臨床検査技師  新垣 さゆり

糖尿病と血管の関係

血糖値が高い状態が続いていると血管が傷ついていきます。
<太い血管におこる合併症>
脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・閉塞性動脈硬化症で動脈硬化が原因となります。
<細い血管におこる合併症>
糖尿病網膜症・糖尿病腎症・糖尿病神経障害で『糖尿病の三大合併症』といわるれる糖尿病特有の合併症です。高血糖が原因となります。

高血糖や動脈硬化を放置すると合併症が発症・進行します。
適正な検査、治療を受け血糖値や血管の状態を良好に保てば合併症の発症や進行を防ぐことが可能です。

下記の図は糖尿病の進行状況や合併症の有無を調べることができる検査の一例です。

ハートライフクリニックの検査室で実施できる頚部超音波検査・ABI・PWV検査について説明します。

ABI(足関節上腕血圧比)検査について

両手両足首に血圧計を巻き四肢の血圧を同時に測ることによりABI(足関節上腕血圧比)とPWV(脈波速度)を同時に測定します。
ABIは血管のつまりを、PWVは血管の固さを調べます。

ABI検査(足関節上腕血圧比)

動脈のつまりの程度を表しています。
ABI=足関節最高血圧÷上腕最高血圧(上腕最高血圧は左右比べて高い方)

PWV検査(脈波伝播速度)

血管の固さを調べます。
心臓の拍動(脈波)が動脈を通じて手や足に届く速度のことです。
〈結果のみかた〉
1400cm/s 未満・・・正常
1400cm/s 以上・・・血管の硬化が疑われます
※ただし大動脈や下肢動脈の血管に狭窄がある場合、PWV は実際よりも低く計測される可能性があります。

頸動脈超音波検査について

頸動脈超音波検査ってなに?

 1. 心臓から脳に血液を送る頸動脈の状態を調べます。
 2. 頸動脈の内膜は全身の動脈の中でも早い段階で肥厚する部位の一つとされています。
 3. 頸動脈の状態は心臓や足の動脈硬化と密接な関係があり全身の動脈硬化の進行具合を推定できます。

検査で何が分かるの?

頸動脈は首の部分(頸動脈分岐)で内頸動脈と外頸動脈に分かれ動脈硬化を起こしやすい部位といわれています。
血管内を観察して血管壁の厚さやプラーク(血管内に限局して1,1㎜以上の病変)の有無、血栓がないかを観察します。
血管壁の厚さ→動脈硬化の度合い
プラークの有無→脳梗塞など血管疾患の発症リスクが高くなります

1: 血管壁の厚さ(内中膜複合体)の測定
頸部動脈の血管壁の厚さで動脈硬化の指標となります。
正常値は1,0mm以下 加齢とともに増加します。

2: プラークの有無

合併症を発見するための検査を定期的に受けましょう

タバコと糖尿病

看護師:林・松堂 ・屋我

タバコは百害あって一利なし!喫煙が糖尿病によくない理由

  • タバコは血管にダメージを与え動脈硬化を促進させます。
  • 糖尿病の患者さんは高血糖が続くこと で に ダメージを受けているので、喫煙によって更に動脈硬化が進みます。
  • インスリンの効きを悪くする。
  • 血圧を高める。
  • 吸わない糖尿病患者さんよりも心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。タバコを吸っていると、心筋梗塞による死亡リスクはさらに2.6 倍
  • タバコを吸うことで臭いに鈍感になり、食べ物の味がわかりにくくなります。そのため知らず知らずに濃い味付けの物を摂取し、糖尿病を悪化させる恐れがあります。

禁煙するとタバコを吸わない患者さん とほぼ同じレベルにまでリスクは低下します。

禁煙して正常な味覚を取り戻そう。
1階内科外来にて禁煙外来実施中です。”予約制です”

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