ありんくりん Vol.9 「糖尿病の運動療法について(すでに運動をしている方・中級編)」
糖尿病の運動療法について(仕事・中級編)
著・編 健康運動指導士 長嶺・高原
監修 ⼩原 正也(糖尿病専⾨医)
おすすめ対象者
- 仕事している方
- すでに運動をしている方
- 腰痛がある方
- 疲れが取れない方 など
糖尿病の運動療法
皆さん、食事療法と共に運動療法が大切なことは、ご存知かと思われます。
しかし、運動をする目的が誤った方向へ行くと、始めることや継続が難しくなります。
理由として「時間がない」「痛み」「疲れているから」「ゆっくりしたい」などが挙げられます*1。この背景には、【運動=ウォーキング】という種目の偏りが、なかなか始められない理由・続かない理由と思われます*2。皆様が運動を行う目的は何でしょうか?血糖コントロールを改善する!いつまでもガンジュウな体でいたい!など、目的は様々です。そして運動種目も様々です。きっと自分の目的に合った運動があるはず♪今回の★ありんくりん★を参考に始められる運動!
続けられる運動がありましたら幸いです。
*1わが国における糖尿病運動療法の実施状況(第 2 報)より
*2当院通院中患者運動療法実施に踏み出せない理由より 第59回糖尿病年次学術大会にて発表
運動療法の内容も十人十色。年齢や目的に応じた種目を選んで、出来る限り、体を動かすことを心掛けていきましょう。
すでにウォーキングをされている方へ♪
現在は便利になり、体力・筋力の低下を感じなくとも日常生活が可能になってます。ここが要注意!「便利になればなるほど、体を動かす時間を作り・意識しなければならない時代」に差し掛かってます。
この変化に気付くかが将来、元気でガンジューな体でいられるポイントです。なぜなら今後、より便利な世の中になるからです。
代表的な運動「ウォ―キング」を「効果的に行う方法」を紹介します。さぁ!便利な世の中ですが、体を動かしましょう!
対象:すでにウォーキングをされている方
注意:これから始める方はまずはゆっくり歩くことで十分。なぜなら→「やらないより」いいので♪慣れたら下記の種目に挑戦♪
「効果的なウォーキング★4つのポイントの方法」
①歩数・強さ「1分で何歩歩いたか?120歩ならOK」
②体重移動「足の裏:親指付け根→親指で蹴る」
③姿勢「お腹を凹まして歩く」
④呼吸「2(吸う):4(吐く)」
①歩数・強さ「1分で何歩歩いたか?120歩以上ならOK」
長時間ゆっくり歩いた場合、筋肉はエネルギーをゆっくり少しずつ使います。短時間でも「意識して動く」ことは筋肉がエネルギーを使うタイプになり安静にしていても脂肪を燃やし易くなったり基礎代謝も高まります。歩数や時間を伸ばすこと「適切な運動強度」がポイントです♪
②推進力:進む力「足の裏:親指付け根→親指で蹴る」
推進力の増加にはふくらはぎの筋活動が大きく関与しており、速く歩くためには、地面を蹴る力を高めること。
軸足の最後に「親指で蹴る」感覚を 強くしていくと歩幅もアップします。
③姿勢「お腹を凹まして歩く」
お腹を凹ましながら40%の消費カロリーアップ!おヘソを背骨に付けるようなイメージでお腹を凹ませながら歩きます。体幹周辺の活動量をup。
【方法】①お腹を凹まし伸びをします
②お腹を凹ましたまま横から腕を下ろします
③その状態で歩きます
*キツイので最初は1分からチャレンジ!
④呼吸「2(吸う):4(吐く)」
全身に酸素を送り込み心肺機能を高める効果が期待できます。つまり吸うの割合が1で吐く割合を2にします。方法としては息を吸いながら2歩、息を吐きながら4歩、歩きます。この呼吸法で効果的に心肺機能UP。慣れるまでは、「吸う1回:吐く2回」からチャレンジ!してみてください。ウォーキングは体力up・消費カロリーup効果、ストレス解消などの効果もありますので(P2~3)、効果的なウォーキングチャレンジしてみてください♪
時間が無い方必見! 自宅や仕事場で足の筋力使って血糖コントロール!
こちらの運動はヘアゴムを使用します。販売もしていますので職員へお声掛けください。
※痛みがあるときや痛みが出る動作はお休みしましょう。
「ヘアゴムバンドの作り方」
①100円ショップ(ダイソー)などで市販されているヘアゴム
(長さ1メートル×幅4ミリ2本)を使用する
②1本の両端を結び輪にする
③もう1本のヘアゴムを①に通し、両端を結び
2本をつなげる。結び目の余った部分を切り取る
④強度、かたち、名称