5大がんの生存率

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生存率Q&A

Q1. 生存率って何ですか?

診断から一定期間後に生存している確率を生存率といい、がん医療を評価する重要な指標の ひとつです。通常は治療後5年経過した時の生存率を治癒の目安としています。部位により10年生存率を用いることもあります。信頼性の高い生存率を算定するためには来院情報だけにたよらずに、診断から5年(10年)後における患者の生死を把握する生存確認調査(予後調査)が必須です。

Q2. 生存確認調査(予後調査)って何ですか?

生存確認調査(予後調査)とは、生存率を計算するために、がんと診断されてから5年 (10年)後の患者さんの生死状況の確認をすることです。受診歴等を確認(医療追跡)し、一定期間受診していない患者さんについては役場に問い合わせを行うことがあります(住民票照会)。この生存確認調査(予後調査)をきちんと行わないと生存率が高く出るので注意が必要です。

世界の基準は95%以上の患者さんできちんと生存確認調査(予後調査)を行うことです。

Q3. 相対生存率って何ですか?

生存率には実測生存率と相対生存率があります。実測生存率とは、死因に関係なく、全ての死亡を計算に含めた生存率です。この中には、がん以外の死因による 死亡も含まれます。がん以外の死因で死亡する可能性に強く影響しうる要因(性、年齢など)が異なる集団で生存率を比較する場合には、がん以外の死因により 死亡する確率が異なる影響を補正する必要があります。性、年齢分布、診断年が異なる集団において、がん患者の予後を比較するために、がん患者について計測 した生存率(実測生存率)を、対象者と同じ性・年齢分布をもつ日本人の期待生存確率で割ったものを相対生存率といいます。地域がん登録では、相対生存率を 用いています。生存率を世界と比較する際も相対生存率が用いられます。

Q4. 施設毎の生存率を算出する意義は何ですか?

各施設の診療実態を把握し、各施設ががん診療の見直しや改善に役立てるために行われています。病院全体の機能評価のため、各施設で診断治療を受けたがん患者さんを集計対象としています。これまで、入院治療を受けた患者さんが中心でしたが、これからは外来で化学療法を受ける患者さんが増加しているため、入院、外来を問わず、全てのがん患者さんを対象とすることが求められています。

尚、施設毎の生存率データをここで示す公表指針を満たす形で作成するためには、その施設のがん診療データベースの品質が高くなくてはできません。逆にこのホームページで施設毎の生存率値が公表されている施設や精度評価の表でAランクの評価が多い施設ではそれだけその施設のがんの生存率データには高い信頼がおけるものと考えることができます。

Q5. 臨床病期って何ですか?

日本で用いられているがんの進展度(ステージ)には臨床病期、病理病期、臨床進行度の3つがありますが、がんの種類により分類基準が異なるので注意が必要です。

進展度は腫瘍の大きさ(T)、リンパ節転移の有無(N)、遠隔転移の有無(M)により大きく5つに分けられ、がんの広がり具合を示します(0期、I期、 II期、III期、IV期)。数が多いとより病気が進行した状態を表します。全がん協研究班ではUICC(Union Internationale Contrele Cancer:国際対がん連合)のTNM分類を用いていますが、各診療科では学会主導で行われている臓器別がん登録の「がん取り扱い規約」による病期分類 を用いていることがあります。

地域がん登録で用いている臨床進行度は「上皮内がん」、「限局」、「所属リンパ節転移」「隣接臓器浸潤」、「遠隔転移」の5つに分類されます。

画像等で得られた治療前の進行度を「臨床病期」といいます。手術をして摘出した臓器を顕微鏡で調べ,病理組織学的に判定された病期を「病理病期」と言いま す。「臨床病期」と「病理病期」は異なることがあります。病理病期は手術等で摘出した臓器を用いて診断しますので、放射線治療や化学療法のみを受ける患者さんでは病理病期は算出できません。臨床病期で治療法を選択することになります。化学療法施行後に手術した場合もリンパ節転移がわかりませんので病理病期 は算定できません。がんの患者さんの治療法は外科手術だけではありません。従って、外科手術を施行した際は「臨床病期」と「病理病期」がなるべく一致する ように診断能力を高める必要があります。そのことが、その施設で患者さんの病期によって治療方法を選択する際の重要な情報となります。手術後の「病理病 期」によって術後の放射線療法、化学療法が追加されることがあります。

Q6. 生存率の高い施設の方が、治療成績が高いと考えて良いですか?

生存率は観察開始日(診断日、入院日、治療開始日:3年たてば観察開始日にどれを用いても大きな違いがないことがわかっています。)、観察終了日、観察終了日における生死の情報があれば計算できます。

生存率に影響するのは性、年齢、初回治療年、外科症例のみかまたは内科症例を含んでいるのか、外科症例の場合手術後30日以内の死亡症例(術死)を含んで いるか、検診発見か、検診由来の粘膜がんを含んでいるかどうか、合併症の有無、病期診断の正確性、術前合併症に対してきちんと治療が行われたか、部位・進 行度により初回治療に放射線、化学療法が併用されたか、追跡率が95%以上かなど様々な要因が関係します。生存率が高い施設の方が単純に治療成績がいいと は限りません。生存率が算定された根拠をきちんと把握することがとても大事です。